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債務整理について弁護士に相談する際に確認すべきこと

  • 文責:所長 弁護士 石井浩一
  • 最終更新日:2023年1月16日

1 債務整理について弁護士に相談するにあたって

返済が厳しくなり、弁護士に債務整理を相談しようと考えている方の中には、事前に何を確認しておけばいいのか迷われる方も多くいらっしゃいます。

ここでは、債務整理の中でも相談件数の多い任意整理と自己破産について、弁護士に相談する際に確認しておくとよいと思われる事項についてご説明します。

2 任意整理を相談する際に確認すること

任意整理とは、貸金業者と個別に交渉して返済方法を取り決める手続きです。

任意整理を行う場合、通常は、その時点での残高を分割して返済する取り決めを行うこととなります。

なお、将来利息は免除されるのが通常で(ただし一部業者は将来利息も求めてきます)、和解までに生じた遅延損害金の免除を受けられるかどうかは業者により異なります。

また、ごく一部ですが、分割での弁済に全く応じない業者もあります(このような業者については、当法人では任意整理の受任を行っておりません)。

上記のとおり、任意整理とは現時点の債務残高を分割で返済する手続きですので、ご相談の際に情報として必要となるのは、①現時点の債務残高、②毎月の返済可能金額になります。

①については、振り込みによる返済の場合は直近のATM明細、銀行引き落としによる返済の場合は業者から送付される明細(またはウェブ明細)に残高が記載されていますので、これらの書類で確認できるかと思います。

②については、1か月の家計表を作成し、収入から支出を控除した残額を確認し、その範囲内で返済可能金額を算出することとなります。

なお、ご依頼の時点では、すべて正確に把握している必要まではありません。

3 自己破産を相談する際に確認すること

自己破産とは、裁判所で行われる手続で、免責が認められれば、租税公課などの非免責債権を除くすべての債務の支払義務が免除されます。

逆に言いますと、特定の債務だけ破産するということはできません。

この点は、誤解している方も多いですので、注意が必要です。

そこで、自己破産のご相談の際には、すべての債務をピックアップして内容を確認することが重要となります。

まず、債務について保証人がいる場合は、自己破産を行うとその保証人に請求が行くこととなります。

そのため、親族等が保証人となっていることの多い奨学金債務、事業資金の借入債務などについては、事前に契約書等を確認し、親族等の保証人がいる場合は、事前に相談しておくことが重要となります。

また、個人間の借り入れについても破産により免責されます。

つまり、破産の申立の際は個人の債権者も債権者一覧表に記載する必要があり、裁判所で破産手続が開始すると、裁判所からその債権者に通知が届くことになります。

そこで、自己破産手続を検討していることについて、相談の前に貸主に話し、貸主の意見を確認しておくとよいでしょう。

貸主の意見によって、受任後の弁護士の対応を慎重に行わなければならない場合があるためです。

4 債務整理をお考えの方

債務整理のご相談の際にまず確認していただくとよいと思う事項は以上のとおりとなりますが、これ以外にも細かい事項はございますので、気になることがございましたら、お気軽に当法人までお問い合わせください。

弁護士法人心 東京法律事務所は、東京駅から徒歩3分の便利な場所にありますので、東京で債務整理をお考えの方はお気軽にご連絡いただければと思います。